コラム

福利厚生の選び方とは?自社の課題からサービスを絞り込む方法

福利厚生サービスの導入や見直しを検討していても、「種類が多く、何を基準に選べばよいのか分からない」と感じることもあるのではないでしょうか。

福利厚生サービスには、健康づくりを支援するもの、食事や生活を支援するもの、学習機会を提供するものなど、さまざまなタイプがあります。そのため、最初から複数のサービスを機能や料金だけで比べても、自社に必要なものを判断しにくい場合があります。

選定時には、次のような疑問が生じやすくなります。

・福利厚生は何を基準に選べばよいのか
・自社に合う福利厚生サービスはどう絞ればよいのか
・候補となるサービス同士では何を比較すればよいのか

本記事では、福利厚生サービス選定フローを使いながら、自社の課題から比較候補を絞る方法と、候補となったサービスを比較するときの5つのポイントを解説します。

福利厚生の選び方は「自社の課題」を整理することから始める

福利厚生サービスは、健康支援、食事支援、学習支援、生活支援など、サービスによって目的や提供内容が異なります。

そのため、最初から機能や料金を比較するのではなく、まず自社でどのような課題を解決したいのかを整理しておくと、比較対象を絞りやすくなります。

自社で解決したい課題を明確にする

まず、自社が福利厚生を通じて何を支援したいのかを整理します。

例えば、幅広い従業員が利用しやすい福利厚生を整えたいのか、健康づくりを支援したいのか、学習や成長の機会を充実させたいのかによって、比較候補となるサービスは変わります。食事や家計など生活面の支援、育児・介護と仕事の両立支援なども、目的によって選ぶべきサービスが異なります。

ここで確認したいのは、「どの福利厚生サービスを導入したいか」ではなく、「何を支援したいか」です。

例えば、最初から総合型の福利厚生サービスに絞ってしまうと、実際には健康支援に重点を置くサービスのほうが目的に合っていたとしても、比較対象から外れてしまう可能性があります。

課題だけでなく「なぜ困っているか」まで整理する

同じ課題でも、その背景によって必要なサービスは変わります。

例えば「従業員の健康づくりを支援したい」という課題があったとします。

健康行動を続けるきっかけが不足しているのであれば、歩数や食事、運動など日常的な健康行動を支援するサービスが候補になります。

一方、従業員が心身の不調について相談できる体制を整えたいのであれば、相談窓口や専門家との連携などを提供するサービスを検討する必要があります。

「健康」「生活」「育児」といった大きなテーマだけで決めるのではなく、現在どのような状態で、何が不足しているのかまで確認することが、比較候補を整理するポイントです。

課題から比較候補を絞る「福利厚生サービス選定フロー」

自社の課題と、その背景や不足している支援を整理したら、次に比較する福利厚生サービスのタイプを絞ります。

以下の選定フローは、STEP1の「自社の課題」から、STEP2の「当てはまる原因」をたどり、STEP3で比較候補となる福利厚生サービスを確認する構成です。

例えば、「従業員の健康づくりを継続的に支援したい」という課題でも、健康行動を続ける仕組みが不足している場合と、心身の不調を相談できる体制が不足している場合では、比較候補が異なります。

前者であれば健康促進・ウェルネス型、後者であればメンタルヘルス・EAP型が候補になります。

同様に、「従業員の生活負担を軽減したい」という課題でも、食費への支援が必要なのか、家計や保険に関する支援が必要なのかで候補は変わります。

このように、課題名だけでサービスを決めず、その背景や不足している支援まで確認してからカテゴリを絞ることが、このフローのポイントです。

なお、フローで示しているサービスカテゴリは、比較候補を整理するための目安です。同じカテゴリでもサービスごとに機能、利用条件、料金体系などは異なるため、候補を絞った後は個別に比較する必要があります。

候補を絞ったら5つのポイントで福利厚生サービスを比較する

比較するサービスのカテゴリを絞ったら、同じ目的を持つサービス同士で具体的な条件を確認します。

料金や機能数だけではなく、実際の利用と運用を想定して比較することで、自社の目的との違いを整理しやすくなります。

比較時に確認したい項目は次の5つです。

比較軸確認すること
課題との適合必要な機能・サービスがあるか
利用しやすさ対象となる従業員が利用しやすいか
継続利用継続利用を支える仕組みがあるか
運用管理・周知などの負担を把握できるか
費用・契約料金体系や契約条件が合っているか

比較する際は、自社にとって必要性の高い項目から優先順位を付けると判断しやすくなります。

自社が解決したい課題に必要な機能があるか

最初に確認するのは、自社が解決したい課題とサービス内容が一致しているかです。

機能数が多いこと自体を判断基準にするのではなく、選定の最初に整理した課題に対応する機能があるかを確認します。

例えば健康促進・ウェルネス型であれば、「健康に関する機能がある」というだけでは十分ではありません。歩数、食事、睡眠など、どの健康行動を支援したいのかによって必要な機能は変わります。

そのため、必要な機能が含まれているかだけでなく、誰がどの場面で使うのか、契約内容のうち自社で実際に利用する機能や支援はどの範囲かまで確認すると、サービス同士を比較しやすくなります。

対象となる従業員が利用しやすいか

サービス内容が目的と一致していても、対象となる従業員が利用しにくければ、福利厚生として活用できる範囲が限られる可能性があります。

例えば、勤務場所が分散している場合は、特定地域だけで利用できるサービスよりも、複数地域やオンラインで利用できる仕組みのほうが使いやすいケースがあります。

利用場所や利用時間、スマートフォンやPCなどの利用方法、申し込みまでの手順、対象となる従業員の範囲などを確認し、実際の働き方や生活の中で利用する場面を想定できるかを見ることがポイントです。

継続して利用される仕組みがあるか

福利厚生サービスは、導入時に利用できることだけでなく、その後も従業員がサービスを認知し、必要なときに利用できる仕組みがあるかも確認します。

サービスによっては、アプリからの通知、ポイント機能、定期的な利用のきっかけづくり、社内周知を支援する機能などが用意されています。また、企業側が利用状況を把握できるかどうかも確認材料になります。

ただし、すべての福利厚生が高頻度で利用される必要があるわけではありません。育児や介護など、必要となる時期が限られる支援もあります。

そのため、単純な利用回数だけではなく、そのサービスの目的に対して、必要な従業員が利用できているかを確認できる仕組みがあるかを見ることが重要です。

企業側が無理なく運用できるか

従業員側の使いやすさとあわせて、管理部門がどのような業務を担当するのかも確認します。

従業員情報の登録や更新、社内周知、問い合わせ対応、利用状況の確認、レポートの集計など、導入後に発生する作業はサービスによって異なります。

自社が担当する業務とサービス提供会社側で対応する業務を分けて確認しておくと、運用開始後の負担をイメージしやすくなります。

管理機能が多いかどうかではなく、担当者が必要な情報を確認できるか、日常的にどの程度の作業が発生するかという観点で比較します。

費用と契約条件が自社に合っているか

最後に、費用と契約条件を確認します。

料金を比較するときは、表示されている金額だけで判断せず、初期費用、月額・年額費用、課金単位、最低利用人数、契約期間、オプション費用、更新条件などを含めて確認します。

サービスによって料金体系が異なるため、単純な金額だけでは比較できない場合があります。

自社の利用人数や必要な機能を前提に、基本料金に含まれる範囲と追加費用が発生する条件をそろえて比較します。

福利厚生サービスを決める前に確認したいこと

候補となるサービスを比較した後は、導入を決める前に、当初の目的と条件を満たしているかを改めて確認します。

次の項目を最終チェックとして確認しておくと、機能や価格だけに偏らず判断しやすくなります。

  • 解決したい課題とサービスの役割が一致しているか
  • 対象となる従業員が利用できるか
  • 必要な機能や支援内容が含まれているか
  • 従業員への周知や利用を支える方法を確認したか
  • 利用状況をどのように把握するか確認したか
  • 管理部門で発生する作業を把握しているか
  • 費用と契約条件を確認したか
  • 導入後のサポート範囲を確認したか

特に、サービス紹介資料だけでは利用画面や管理方法まで分からないことがあります。比較候補が絞れた段階では、資料だけで確認できない項目を整理し、必要に応じて提供会社へ問い合わせると条件を比較しやすくなります。

福利厚生の選び方は「課題→背景→候補→比較」の順番で考えよう

福利厚生を選ぶ際は、最初からサービスを横並びにするのではなく、「自社の課題→その背景や不足している支援→比較候補となるカテゴリ→個別サービスの比較」という順番で考えると、選定基準を整理しやすくなります。

まず何を支援したいのかを決め、その背景や不足している支援を確認します。そこから候補となる福利厚生サービスのカテゴリを絞り、課題との適合、従業員の利用しやすさ、継続利用の仕組み、企業側の運用、費用・契約条件を比較します。

候補を絞った後は、各サービスの機能だけでなく、従業員がどのように利用するのか、管理部門がどのように運用するのかまで確認することが必要です。

カロリパークスも、こうした比較候補の一つとして、歩数や食事記録、睡眠計測、健康診断データ管理などの機能や、利用状況を確認する仕組みを備えています。福利厚生サービスを検討する際は、自社で支援したい内容と照らし合わせながら、必要な機能や運用方法を確認してみてください。