従業員の健康管理体制を整えるために、健康経営・医療サポート型の福利厚生サービスの導入や見直しを検討しているものの、どのサービスを選べばよいか迷うこともあるのではないでしょうか。
健康経営・医療サポート型のサービスには、健康診断に関する業務を支援するもの、産業医や保健師との連携を支援するもの、従業員が医療や健康について相談できる環境を提供するものなどがあります。サービスによって支援する業務や利用者が異なるため、自社の課題に合うものを見極める必要があります。
検討時には、次のような疑問が生じやすくなります。
| ・健康経営・医療サポート型のサービスでは何ができるのか ・各サービスにはどのような特徴があるのか ・自社の健康管理体制にはどのサービスが合うのか |
本記事では、「福利厚生サービスカオスマップ2026」の健康経営・医療サポート型に掲載した6サービスを取り上げ、それぞれの特徴や主なサービス内容を紹介します。
※掲載順は、サービスの順位や優劣を示すものではありません。
※掲載内容は、2026年8月24日時点で各サービスの公式サイトから確認できた情報をもとにしています。サービス内容や利用条件などは変更される場合があるため、導入時には各社へご確認ください。
健康経営・医療サポート型の福利厚生サービスとは
健康経営・医療サポート型は、健康診断結果の管理や医療・健康相談、産業医や保健師による支援などを通じて、企業の健康管理体制や従業員の健康を支えるサービスです。
企業では、健康診断の実施後に結果を管理したり、再検査や精密検査が必要な従業員への対応を行ったりするほか、ストレスチェックや産業医面談など、継続的な健康管理が必要になります。こうした業務をシステムや専門職によって支援するサービスが、健康経営・医療サポート型に含まれます。
具体的には、健康診断結果やストレスチェック、面談記録などの健康情報を一元管理するサービス、産業医や保健師による産業保健活動を支援するサービス、従業員が健康や医療について相談できる窓口を提供するサービスなどがあります。
また、健康診断の予約や受診管理、産業医の紹介、ストレスチェック、オンライン診療、カウンセリング、運動機会の提供など、支援内容はサービスによってさまざまです。企業の健康管理業務を支えるサービスだけでなく、従業員が直接利用して自身の健康管理や健康づくりに役立てるサービスも含まれます。
健康経営・医療サポート型は、健康情報の管理や相談・受診体制、産業保健体制の整備などを通じて、企業の健康管理と従業員への健康支援を支えるカテゴリです。
健康促進・ウェルネス型との違い
健康促進・ウェルネス型と健康経営・医療サポート型は、どちらも従業員の健康を支援するサービスですが、主に支援する内容が異なります。
健康促進・ウェルネス型は、歩数や運動、食事、睡眠など、従業員が日常生活のなかで健康づくりに取り組むための支援が中心です。
一方、健康経営・医療サポート型は、健康診断結果の管理や医療・健康相談、産業医や保健師による支援など、企業の健康管理体制や、健康上の課題に対応する仕組みを支えるサービスが中心です。
| 比較項目 | 健康促進・ウェルネス型 | 健康経営・医療サポート型 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 日常的な健康づくりを支援する | 健康管理体制や健康課題への対応を支援する |
| 主な利用者 | 従業員 | 人事・労務担当者、産業医・保健師、従業員など |
| 主な支援内容 | 歩数、運動、食事、睡眠などの記録・健康行動支援 | 健康診断管理、医療・健康相談、産業保健支援など |
| 利用場面 | 日常的な健康づくり | 健康状態の把握、相談、受診、産業保健業務など |
例えば、従業員が歩数を記録したり、運動や食生活の改善に取り組んだりする仕組みは健康促進・ウェルネス型に含まれます。健康診断結果を管理したり、従業員が健康上の悩みを相談したり、産業医による面談を行ったりする仕組みは、健康経営・医療サポート型に含まれます。
健康経営・医療サポート型の福利厚生サービス6選
ここからは、「福利厚生サービスカオスマップ2026」の健康経営・医療サポート型に掲載した6サービスを紹介します。
ホワイト・ジャック(M3PSP)
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ホワイト・ジャック(M3PSP)は、エムスリー株式会社が提供する法人向け健康支援サービスです。従業員とその家族を対象に、健康・医療に関する幅広い支援を提供しています。
| 主な特徴 ・「AskDoctors」で24時間365日、スマートフォンやパソコンから医師に相談できる ・看護師・保健師・助産師などによる健康・医療相談に対応 ・複数の医師の知見を活用し、医療機関選びや治療方針の検討を支援 |
「ベストドクターセレクション」では30名以上の医師におすすめの医療機関を調査し、医療機関名とその理由をレポートします。「マルチオピニオン」では、病気や症状に詳しい3名以上の専門医から意見を聞くことができます。
両立支援プログラムでは、治療中や復職後の治療経過や困りごとを定期的に確認し、企業と連携しながら業務と治療の両立を支援します。
アンドエルワーク

アンドエルワークは、アンドエル株式会社が提供する法人向けオンライン健康支援サービスです。オンライン診療を中心に、従業員向けの相談から企業の健康管理まで幅広いサービスを提供しています。
| 主な特徴 ・診療・相談・健康管理を一つのサービスで幅広くカバー ・メンタルヘルスだけでなく、子育てや食事など幅広い悩みを専門家に相談できる ・健康診断の予約から受診後のデータ回収まで企業の業務を支援 |
24時間365日のチャット健康相談に加え、「アンドエル相談室」では、公認心理師・臨床心理士、管理栄養士などの専門家にオンラインで相談できます。相談内容や利用したこと自体は会社に共有されません。
「アンドエル健診代行」では、従業員へのヒアリング、医療機関の予約・日程調整、受診後のデータ回収など、健康診断に関する一連の業務を代行します。
chocoZAP法人会員

chocoZAP法人会員は、RIZAP株式会社が提供する法人向けの福利厚生サービスです。従業員のchocoZAP利用に加え、健康データの記録や利用状況の分析など、法人向けの特典が用意されています。
| 主な特徴 ・国内1,800店舗以上(2025年5月時点)のchocoZAPを法人向けの優待条件で利用できる ・契約人数に応じて体組成計が提供され、提供された体組成計の測定データや食事・運動の記録などをchocoZAPアプリで確認できる ・契約者の利用率や運動量を分析した「利用分析レポート」が毎月企業へ提出される |
法人向けには、入会人数に応じて料金が設定される「人数割プラン」と、企業と従業員で月会費を分担する「月会費シェアプラン」があります。実際に利用する人数をもとに料金が発生し、「利用希望者のみ」など対象者を企業側で設定できます。
また、RIZAP、RIZAP WOMAN、RIZAP ENGLISH、RIZAP GOLF、RIZAP COOKなど、RIZAP関連ブランドでも法人会員向けの特典を利用できます。
chocoZAP法人会員は運動機会の提供という点では健康促進・ウェルネス型にも近いサービスですが、健康データの記録や企業向けの利用分析レポートなど、健康経営・医療サポート型と重なる支援領域もあります。
Carely

Carelyは、株式会社iCAREが提供する企業向け健康管理サービスです。健康管理クラウドのほか、産業医紹介、健診業務支援、産業保健コンサルティングなどを提供しています。
| 主な特徴 ・健康診断結果やストレスチェック、面談記録を一元管理できる ・企業の業種・規模・課題に応じた産業医の選定・紹介に対応する ・健診業務や産業保健体制の構築を支援する |
健康管理クラウドでは、従業員の健康診断結果、ストレスチェック、面談記録などをクラウド上に集約できます。健康情報を保管するだけでなく、必要な情報を確認し、健康管理業務に活用できます。
産業医紹介では、企業の業種や規模、抱えている課題に応じて産業医を選定・紹介します。産業保健コンサルティングでは、法令に基づく体制の設計から運用までを支援します。
Growbase

Growbaseは、ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社が提供するクラウド型健康管理システムです。健康診断結果をはじめ、ストレスチェック、就労データ、面談記録などを一元管理できます。
| 主な特徴 ・健康診断結果やストレスチェック、就労データ、面談記録などを一元管理できる ・残業時間などの就労データをもとに長時間勤務者を抽出し、対象者へのフォローに活用できる ・対象者へのメール配信や、労働基準監督署へ提出する報告書などの帳票出力に対応する |
所属情報や健康診断結果、就労データなどを組み合わせて対象者を抽出し、再検査などの受診勧奨をメールで行えます。
また、面談内容をカテゴリーごとに記録・管理できるほか、長時間労働管理では、残業時間などの就労データから長時間勤務者を抽出し、対象者への一括面談勧奨などを行えます。プラン・オプションによっては、特殊健康診断に係る業務歴や取扱物質名の登録・管理にも対応しています。労働基準監督署へ提出する報告書や、厚生労働省が提供する報告書・意見書様式に準じた帳票の出力も可能です。
M.STAGE

M.STAGEの「健康経営トータルサポート」は、株式会社エムステージが提供する企業向けサービスです。産業保健体制・健康診断・メンタルヘルス対策の3つを軸に、健康経営に関する支援を提供しています。
| 主な特徴 ・産業医紹介や産業保健師紹介、オンライン産業医面談などを通じて産業保健体制の構築を支援する ・健康診断の予約代行や、健康情報を一元管理するシステムなどを提供する ・ストレスチェック、メンタルヘルス・ヘルスケア研修、復職支援に対応する |
産業医紹介では、全国の産業医選任に対応しています。また、産業保健師紹介のほか、産業医・保健師・心理職と従業員がオンラインで面談できるサービスも提供しています。
健康診断に関するサービスには、健康診断予約代行、健康管理システム「HealthCore」、インフルエンザワクチン接種があります。健康診断予約代行では、スケジュール調整、クリニック手配、受診票作成、健診費用管理、受診管理など、健康診断に関する業務を一括して委託できます。
メンタルヘルス対策では、ストレスチェック、メンタルヘルス・ヘルスケア研修、復職支援などを提供しています。
健康経営・医療サポート型の福利厚生サービスの選び方
健康経営・医療サポート型のサービスには、健康診断結果などの健康情報を管理するもの、産業医や保健師による支援を提供するもの、従業員が医療や健康について相談できるもの、運動機会を提供するものなどがあります。
同じカテゴリに含まれていても、主な役割や利用者、支援方法は異なります。自社に合うサービスを選ぶには、まず解決したい課題を整理し、誰が利用するのか、どこまでの支援を必要としているのかを確認することが重要です。
導入によって解決したい課題を整理する
まずは、健康管理に関するどの課題を解決したいのかを整理します。
健康診断結果やストレスチェック、面談記録などをまとめて管理したい場合は、健康管理システムを備えたサービスが候補になります。産業医の選任や産業保健体制の構築に課題がある場合は、産業医や保健師による支援を提供するサービスを確認します。
従業員が体調や治療、受診先などについて相談できる環境を整えたい場合は、医療・健康相談やオンライン診療に対応するサービスが選択肢になります。従業員の運動機会を増やしたい場合は、運動施設を利用できるサービスが候補になります。あわせて、健康データの記録や利用状況の分析など、企業側の健康施策に活用できる機能があるかも確認するとよいでしょう。
今回紹介した6サービスでも対応する課題は異なるため、機能の多さだけで比較せず、自社で不足している支援を明確にすることが重要です。
企業の管理業務と従業員向け支援のどちらを重視するか
次に、主に誰がサービスを利用するのかを確認します。
健康管理システムは、人事・労務担当者や産業医、保健師などが、健康診断結果やストレスチェック、面談記録などを管理するために利用します。一方、医療相談、オンライン診療、カウンセリング、運動施設などは、従業員が直接利用するサービスです。
企業側の健康管理業務を効率化したいのか、従業員が利用できる健康支援を充実させたいのかによって、候補となるサービスは変わります。
両方を必要としている場合は、企業向けの管理機能と従業員向けの支援を一つのサービスで提供しているか、それぞれ別のサービスを組み合わせる必要があるかも確認しましょう。
システム・専門職・業務代行のどこまで必要か確認する
健康経営・医療サポート型では、同じ課題に対応していても、支援の方法や範囲が異なります。
例えば、健康診断に関する支援では、健診結果をシステムで管理するサービスのほか、健診機関との調整や予約、受診管理などの業務を代行するサービスもあります。
産業保健では、産業医を紹介するサービスだけでなく、産業保健師の紹介やオンライン面談、産業保健体制の構築まで支援するものがあります。医療・健康相談でも、医師への相談、看護師や保健師への相談、カウンセリング、医療機関選びの支援など、内容はさまざまです。
自社で行いたい業務と外部へ任せたい業務を整理し、システムだけでよいのか、専門職による支援が必要なのか、業務そのものを委託したいのかを確認すると、候補を絞りやすくなります。
対象者・利用条件・導入後の運用を確認する
候補となるサービスを絞ったら、対象者や利用条件、導入後の運用方法を確認します。
従業員本人だけでなく家族も利用できるサービスや、企業側で利用対象者を設定できるサービスなど、利用できる範囲はサービスによって異なります。料金についても、従業員数や実際の利用人数などによって仕組みが異なる場合があります。
健康管理システムを利用する場合は、既存の従業員情報や過去の健康診断結果をどのように登録するのか、現在利用している人事システムなどと連携できるかも確認しておきましょう。
産業医や健康診断に関するサービスでは、現在契約している産業医や健診機関との役割分担も確認が必要です。導入後に企業側で必要になる作業も含め、自社の体制で継続して利用できるサービスかを比較しましょう。
自社の健康管理体制に合うサービスを選ぼう
健康経営・医療サポート型には、健康診断結果やストレスチェックなどの健康情報を管理するサービス、産業医や保健師による産業保健活動を支援するサービス、従業員が医療や専門家へ相談できるサービス、運動機会を提供するサービスなどがあります。
今回紹介した6サービスも、それぞれ得意とする領域が異なります。選定時には、まず自社が解決したい健康管理上の課題を整理したうえで、主な利用者、必要な支援方法、サービスに任せられる業務範囲、対象者や利用条件を比較することが重要です。
健康診断後の管理や医療相談、産業保健体制の整備に加えて、従業員が日常的に健康づくりへ取り組める環境も整えたい場合は、健康促進・ウェルネス型の福利厚生サービスも選択肢になります。
カロリパークスは、歩数、食事、睡眠などの記録や健康ポイントを通じて、従業員の日常的な健康行動を支援する福利厚生サービスです。
企業の健康管理体制を整える取り組みとあわせて、従業員が継続的に健康づくりへ取り組める仕組みを検討している場合は、カロリパークスのサービス資料をご覧ください。


