コラム

福利厚生アウトソーシングとは?委託できる業務やメリット・費用相場を解説

福利厚生制度の充実を進める企業が増える一方で、人事・総務担当者の業務負担は大きくなる傾向があります。

福利厚生の運営には、制度設計や申請管理、問い合わせ対応、利用状況の把握などさまざまな業務が発生します。制度数が増えるほど管理も複雑になり、担当者の負担が課題になることも少なくありません。

こうした課題を解決する方法の一つとして活用されているのが、福利厚生アウトソーシングです。福利厚生制度の運営や管理を外部へ委託することで、業務負担の軽減や制度運用の効率化につなげることができます。

実際に、福利厚生の運用において次のような悩みを抱える企業も少なくありません。

・福利厚生の運用負担が大きく、担当者の業務を見直したい
・福利厚生アウトソーシングでどのような業務を委託できるのか知りたい
・導入するメリットや費用相場を把握したい

一方で、福利厚生アウトソーシングと一口にいっても、サービスの種類や委託できる業務はさまざまです。導入後のミスマッチを防ぐためには、仕組みや特徴を理解したうえで検討することが重要です。

本記事では、福利厚生アウトソーシングの概要や種類、委託できる業務、導入メリット、費用相場、導入時の注意点について解説します。

福利厚生アウトソーシングとは

福利厚生アウトソーシングとは、福利厚生制度の運営や管理に関する業務を外部事業者へ委託することです。

福利厚生制度の運営には、制度設計や利用申請の管理、従業員からの問い合わせ対応、利用状況の把握など、さまざまな業務が発生します。

福利厚生アウトソーシングでは、こうした業務の一部または全部を外部へ委託できます。サービスによって対応範囲は異なりますが、制度設計から運用サポート、問い合わせ対応まで支援を受けられるケースもあります。

そのため、福利厚生制度を導入・拡充したい企業だけでなく、既存制度の運用負担を軽減したい企業にも活用されています。

福利厚生アウトソーシングで委託できる主な業務

福利厚生アウトソーシングでは、福利厚生制度の運営に関わるさまざまな業務を委託できます。

サービスによって対応範囲は異なりますが、代表的な業務は「制度設計・導入支援」「運用・管理業務」「従業員対応」の3つです。福利厚生制度を導入する段階だけでなく、導入後の運営や従業員サポートまで支援を受けられるケースもあります。

主な委託業務は以下の通りです。

業務区分主な内容
制度設計・導入支援福利厚生制度の設計、福利厚生メニューの選定、既存制度の見直し
運用・管理業務利用申請の受付、利用資格の確認、補助金の精算処理、利用実績の管理
従業員対応問い合わせ対応、制度案内、利用方法のサポート

制度設計・導入支援では、自社の課題や従業員ニーズに合わせた福利厚生制度の検討を支援します。福利厚生制度を新たに導入したい場合だけでなく、既存制度の見直しや改善を行いたい場合にも活用されています。

運用・管理業務では、制度を継続的に運営するために必要な事務作業を委託できます。利用申請の受付や資格確認、補助金の精算処理などは制度数が増えるほど負担が大きくなりやすいため、人事・総務担当者の業務効率化につながります。

従業員対応では、制度の利用方法や対象条件に関する問い合わせ対応などを委託できます。従業員数が多い企業では問い合わせ件数も増えやすいため、外部窓口を活用することで担当者の負担軽減が期待できます。

福利厚生アウトソーシングを検討する際は、どの福利厚生メニューを利用できるかだけでなく、どこまでの業務を委託できるかも確認することが重要です。

福利厚生アウトソーシングの種類

福利厚生アウトソーシングにはさまざまなサービスがありますが、代表的なものは「パッケージ型」「カフェテリアプラン型」「特化型」の3種類です。それぞれ特徴や向いている企業が異なるため、まずは違いを整理してみましょう。

種類特徴向いている企業
パッケージ型幅広いメニューを利用できる福利厚生をまとめて導入したい企業
カフェテリアプラン型従業員が自由に選択できる多様な従業員がいる企業
特化型特定課題に特化健康経営や食事補助など目的が明確な企業

パッケージ型

パッケージ型は、福利厚生代行会社が用意したサービスメニューを利用する形式です。

宿泊施設やレジャー施設の優待、育児・介護支援、ショッピング特典など幅広いサービスがあらかじめ用意されているため、福利厚生制度をまとめて導入したい企業に向いています。

比較的導入しやすい一方で、企業独自の制度を反映しにくい場合があります。

福利厚生制度を初めて導入する企業や、幅広いメニューを効率よく導入したい企業に選ばれることが多いタイプです。

カフェテリアプラン型

カフェテリアプラン型は、企業が従業員に一定のポイントを付与し、その範囲内で好きな福利厚生を選択できる形式です。

独身者と子育て世帯では必要とする福利厚生が異なるため、従業員ごとのニーズに対応しやすい点が特徴です。一方で、ポイント管理や制度設計が必要になるため、運用ルールの整備が重要になります。

従業員の年齢層やライフスタイルが多様な企業に向いている仕組みといえます。

特化型

特化型は、特定の領域に特化したサービスです。

例えば、「社宅管理」や「健康支援」、「産業保健」、「食事補助」、「育児支援」などがあります。

自社の課題が明確な場合は、総合型サービスよりも特化型サービスの方が効果的なケースもあります。

福利厚生全体の見直しではなく、健康経営の推進や食事補助の導入など、特定テーマの課題解決を目的とする企業に向いています。

福利厚生アウトソーシングを導入するメリット

人事・総務担当者の業務負担を軽減できる

福利厚生制度の運営には多くの事務作業が発生します。

申請管理や問い合わせ対応などを外部へ委託することで、担当者は制度運営以外の業務へ時間を割きやすくなります。特に従業員数が多い企業や制度数が多い企業では、業務効率化につながる可能性があります。

福利厚生制度を導入・拡充しやすい

福利厚生制度を自社だけで整備する場合、制度設計や提携先の開拓などに時間とコストがかかります。

福利厚生アウトソーシングを活用すると、既存のサービスやネットワークを利用できるため、自社で一から制度を構築する場合と比べて導入しやすくなります。

専門ノウハウを活用できる

福利厚生制度の運営には専門知識が必要になる場合があります。

福利厚生アウトソーシング事業者は、多くの企業への導入実績や運用ノウハウを持っています。そのため、制度設計や見直しを行う際にも専門的な知見を活用しやすくなります。

制度改善を進めやすい

福利厚生制度は導入して終わりではありません。

利用状況を確認しながら制度内容や運用方法を見直すことで、より活用される制度へ改善していくことが重要です。

アウトソーシングサービスによっては利用データの分析や改善提案を受けられる場合もあり、継続的な制度運用につなげやすくなります。

福利厚生アウトソーシング導入時の注意点

サービスによって対応範囲が異なる

福利厚生アウトソーシングといっても、対応範囲はサービスごとに異なります。

福利厚生メニューの提供のみを行うサービスもあれば、制度設計や問い合わせ対応まで支援するサービスもあります。導入前に、自社が委託したい業務に対応しているかを確認することが重要です。

自社の課題に合ったサービスを選ぶ必要がある

福利厚生制度を増やしたい企業と、運用負担を軽減したい企業では求めるサービスが異なります。

そのため、「何を解決したいのか」を整理したうえでサービスを比較することが大切です。

導入しただけでは利用率は向上しない

福利厚生制度は導入されているだけでは十分な効果を発揮しません。

従業員に制度が知られていなかったり、利用方法が分かりにくかったりすると、利用率は伸びにくくなります。制度数が多いことと、実際に活用されることは別の問題です。

福利厚生制度は、従業員が利用して初めて価値を発揮します。制度が利用されなければ、従業員満足度の向上や健康増進、人材定着といった効果も期待しにくくなります。

そのため、導入後は利用状況を把握しながら周知や運用改善を行うことが重要です。また、利用率や利用傾向を確認できる仕組みがあるか、利用促進の支援を受けられるかも確認しておきたいポイントです。

福利厚生アウトソーシングの費用相場

初期費用の相場

福利厚生アウトソーシングの初期費用は、無料から数十万円程度まで幅があります。

既存サービスを利用する場合は無料となるケースもありますが、企業独自の制度設計やシステム連携を行う場合は費用が発生することがあります。

月額費用の相場

月額費用は、従業員1人あたり数百円〜数千円程度が一般的です。

パッケージ型では、従業員1人あたり月額数百円〜1,000円前後で提供されるケースが多く、カフェテリアプラン型では、企業が付与するポイント額やサービス内容によって費用が変動します。

なお、実際の費用はサービス内容だけでなく、従業員数や委託する業務範囲によっても異なります。制度設計や運用代行まで委託する場合は、その分費用が高くなるケースもあります。

料金体系の違い

福利厚生アウトソーシングの料金体系は、サービスによって異なります。

代表的なのは、従業員数に応じて料金が決まる「人数課金型」と、企業が付与するポイント数に応じて費用が変動する「カフェテリアプラン型」です。

人数課金型は費用を把握しやすい一方で、従業員数の増加に応じて総額も増えます。カフェテリアプラン型は福利厚生予算を管理しやすい反面、ポイント原資とは別に、システム利用料や運用代行費、初期設計費、オプション費用などが発生する場合があります。

また、カフェテリアプランは制度設計によって税務上の取り扱いが異なる場合もあるため、導入時は提供事業者へ確認すると安心です。

サービスを比較する際は、月額料金だけでなく、次のような項目も確認しておくことが重要です。

・初期費用の有無
・最低利用人数
・システム利用料
・運用代行費
・初期設計費
・オプション費用

福利厚生アウトソーシングは運用まで見据えて活用することが重要

福利厚生アウトソーシングは、福利厚生制度の運営や管理に関する業務を外部へ委託できる仕組みです。

制度設計や運用管理、問い合わせ対応などを委託することで、人事・総務担当者の負担軽減につながります。また、自社だけでは整備しにくい福利厚生制度を導入しやすくなる点もメリットです。

一方で、サービスによって対応範囲や料金体系は異なります。導入時は制度内容だけでなく、自社の課題に合っているか、どこまで運営支援を受けられるかを確認することが重要です。

また、福利厚生制度は導入して終わりではありません。継続的に活用される仕組みを整えながら運用していくことで、その価値を発揮します。

カロリパークスでは、健康促進や日々の生活をサポートする機能を通じて、福利厚生の利用促進を支援しています。福利厚生制度の見直しや運用改善を検討している場合は、ぜひサービス資料をご覧ください。